第11回 株価下落こそ最高の修行の時だ!


株価が下落している時こそ、米国株長期投資家として成長するための絶好の修行チャンスです。

とにかく下落に耐えましょう。そして慣れましょう。株価ではなく築き上げた株数に注目しましょう。どんなに評価額が激減しようが、あなたの持ち株は1株として減っていないでしょう? つまりあなたは一切損などしていないのです!

ここで大切な事実をしっかり確認しておきましょう!インデックス積立投資家であるあなたにとって、重要な数字は株価ではなく保有株数です。あなたはこの保有株数をこれから「いかに増やすか」だけに集中すべきなのです。そもそも今、目の前にある株価は(それが高いものであれ低いものであれ)全て幻のようなものであり、気にする必要がありません。なぜなら、あなたにとって本当に「意味を持つ株価」とは、数十年後の未来の株価だけだからです

そしてその頃の株価は今現在よりも何百%も(遠い未来なら千%以上も)上がっていることでしょう。だから今、目の前で仮に何十%株価が下落しようが(言葉は悪いですが)クソみたいなものです!プラス数百%から千%オーバーに至る富へとつながる運命の道にすでに乗っているあなたが、目の前のたかだか数十%ごときマイナスを恐れるなんて可笑しいでしょう? 

あなたが真に恐れるべきは、あなた自身の愚かな行為によって富へとつながる運命の道から自らを振り落としてしまうような馬鹿な真似をしでかすことです!

だからこそ、これからどんなに株価が下がろうが、インデックス積立投資家が絶対にやってはいけないことは損切りです。あるいは小賢しく「今は戦略的に一時的に現金化して嵐を避けよう」みたいな、愚かで臆病な考えです。(→※注1)それらは富へとつながる運命の道から自らを振り落とす行為です。

ご存知ですか? 

実は、過去数十年間もの長きに渡ってS&P500に投資し続けてきた数多くの投資家達のパフォーマンスが、なんとS&P500のパフォーマンスよりもかなり大きく劣後してしまっている!という驚くべき事実があるのです!

なぜこんな馬鹿な事が起こるのでしょうか? なぜなら長年の投資期間中に、彼ら彼女らが自分の資金を市場から出入りさせてしまった(つまり売り買いしてしまった)からです!

なんと愚かなことでしょう!インデックス積立投資は「買いっぱなし」が原則のはずです。インデックス積立投資に「売る」という選択肢はあり得ないはずです。なのになぜ彼ら彼女らは資金を市場から出入りさせてしまったのでしょうか? 

その理由は、彼ら彼女らが株価の下落に見舞われた際に(一時的にせよ)臆病にもこの下落から逃げようとしたからです。

S&P500への積立投資の大原則である「買いっぱなし」という掟(おきて)を破って、株価の下落時に自分だけ巧みに下落を避けようとした結果、かえって長期的パフォーマンスを大幅に落としてしまっているのです。

だから、株価の下落から逃げようとしては絶対にダメです!「不動如山」すなわち「動かざること山のごとし」でいかねばなりません!「富へとつながる運命の道」から自らを振り落としてはなりません!

とは言え経験が浅く慣れないうちは、株価の下落は怖いものです。ですから、その恐怖を誤魔化すためにも自分の証券口座を当分見ないというのも手です。これはベタな感じがしますが、実は極めて優れた賢いやり方です。私もいまだに普通にやってますよ!(笑)だからあなたにも絶賛お勧めします!

いいですか?

あなたの資産を破壊してしまう悪魔の正体はいったい何か? どこにいるのか? これを絶対に見誤らないでください!

その悪魔は、株価の下落ではありません!暴落でもありません!大暴落ですらありません!その悪魔は市場の不調のような外的要因ではないのです。

その悪魔が住まう場所、それはあなたの心の中です。その悪魔の正体は恐怖心です。この恐怖心こそが悪魔です。なぜなら恐怖心は、あなたの愚かな行為を誘発する力を持つからです。そして唯一あなたの愚かな行為だけが、あなたの資産を破壊する力を持っているのです。

自分自身の恐怖心を一番恐れてください!一番警戒してください!そして、この恐怖心に勇敢に立ち向かってください!断じて引かないでください!青くなっても構いません。ブルブル震えながらでもいいです。株式市場がどんなに下落しても絶対に踏み止まってください!

先に述べた証券口座を当分見ないみたいな誤魔化しだってもちろんOKです!この誤魔化しは(逆説的ですが)とても勇敢で賢い判断のひとつです!そして何としてでも耐えてください。忍耐力を発揮して、必ず恐怖心に勝利してください!

これからどんなに下げようとも、いつか必ず半沢直樹的「倍返し!」の時が来るのです!倍返しだ!的大上昇が来るのです!そしてその時はたいがい急騰します。急上昇します。その時の株価の上昇速度はあまりにも速いので、小賢しく損切りして(一時的に?)避難していた人々は(そもそも逃げる際にすでに損して来たあげく、今度はさらに)この大上昇から置いてきぼりを喰らってしまうのです。

「愚か者であり続けること」をもういい加減やめましょう!

「臆病者であり続けること」をもういい加減やめましょう!

そして下落の恐怖に断固として耐え抜いて、いつか必ず来る大暴騰、株価の爆発的大上昇とともに投資家として大きく立派に成長してください!

いろいろ大袈裟に書きましたが、まぁ下落なんてものは経験すれば普通に慣れるものです。要は慣れですよ。慣れ。た、ん、な、る、慣れです。馬鹿な真似をして富へとつながる運命の道から振り落とされないように(自分から降りてしまうという愚を犯さないように)くれぐれもお気をつけください。

下落の恐怖に耐える事こそが、資産形成に成功するために絶対必要な最重要の修行です。

(文: UEDA / 挿絵:αβγ)

(※注1):確かにごく少数出来る人もいます!でもそれは KATO氏のような超絶的な頭脳と抜群のセンスを持つ人だけであり、残り99%以上の人々は失敗して資産を減らしてしまい、長期的なパフォーマンスを大きく落として終わるでしょう。


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