第35回 人生戦略は必ずキャッシュフロー・クワドラントで考えよう!


有名な書籍『金持ち父さん貧乏父さん』は、わが国においては悪質なネットワークビジネスの勧誘に悪用されてしまった過去があり(今でもされてるのかな?)世間での評価は真っ二つに分かれているようです。しかし、ロバート・キヨサキ氏のこの本は、お金についての極めて重要な考え方を教えてくれる、とても貴重な本だと私は思っています。特にこれからお金持ちを目指す人にとっては必読書であると言っても過言ではありません。

この本の続編に『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』という本があり、この中でロバート・キヨサキ氏が発案した『キャッシュフロー・クワドラント』という「お金をどのように得るか」についての根本的な違いを明らかにした極めて秀逸な概念が登場します。以下の図が、キャッシュフロー・クワドラントです。

キャッシュフロー・クワドラント

左側と右側とでは世界が全く違う

ご覧のように、キャッシュフロー・クワドラントは、座標軸のような十文字に交差する直線によって、収入を得る方法の根本的な違いから四つのエリアに分けています。そして実に興味深く意義深いこの世の重要な真実の数々を私たちに教えてくれます。

各エリアを説明します。

①左上がE= 従業員です。これは会社や役所等に就職して給与収入を得る人々です。この場合、安定してますが、仮に頑張って業績をどんなに上げても(多少の昇給はあるかもですが)とてつもなく稼ぐことはほぼ不可能です。また自分が働かなくなると収入が途絶えます。

②左下がS= 自営業者です。独立して自分で経営しています。決められた給与ではないので会社員より不安定ですが、頑張って業績を上げられれば収入は青天井です。しかし自分の時間には限界があること(1日24時間)また、本人が働かなくなると事業が立ち行かなくなり収入が途絶えます。

③右上はB= ビジネスオーナーです。Sとの違いは、会社を仕組み化し組織化して自らは働かなくても会社が自動的に回ってきちんと利益が生み出し続けられる状態が出来上がっている事です。大勢の他人の時間を利用できるので、自分個人の時間の限界を越えて収益を増やせます。収入は所有する会社からの給与収入 + 株式会社なら配当金収入です。

④右下はI= 投資家です。投資家は有望な(大抵は複数の)投資先を見極め莫大な資金を投資することによって、自らは働かなくてもインカムゲイン(配当金)およびキャピタルゲイン(値上がり益)を得ることができます。そうして大抵の場合資産は半永久的に勝手に増え続けます。

以上のようにE・S・B・Iは、それぞれ大きく異なる特徴があります。そして、とりわけこの図の左側(ES側)と右側(BI側)とでは、それこそ世界が全く異なります。図の左側は、自分が働かないと収入が途絶えてしまいますが、右側は、自分が働かなくても収入が入り続けます。しかも賢く運営・運用すれば時間の経過とともに、その収入は半永久的に増え続けます。

右側への到達を人生の必達目標とせよ

右側にいる人は、大抵かつては左側だった経験を持ちます。だから右側にいる人からは左側は丸見えです。一方で左側にいる人々は右側になった経験がありません。このため左側にいる人々からは右側がどんな世界なのか全く見えません。

人生を戦略的に考える場合、私が強烈にお勧めする事は「まず左側からスタートして、必ず右側へ行く事を人生戦略の大前提としなさい!」という事です。確かに労働は尊いです。労働は楽しいです。しかし労働の美徳に酔いしれて自由を永久に放棄する人生を歩んではなりません。あなたは必ず自由への道を設計し、そこに至る手段として今の労働を設計すべきです!右側へ行く事は「夢」であってはいけません。「そうなったらいいなあ」ではなく「必ずそうなってやる!」でなければいけません。

あなたが右側へ行くことを可能とする、最も実現可能性の高い方法とは何でしょうか? 株式(米国株市場平均)への投資規模を全力で大きくし続ける事をおいて他にはありません。いいですか? これはもはや選択の問題ではありません。「これしかないのだ!」という不退転の決意と覚悟を、必ず持ってください!

(文: UEDA / 挿絵: KATO )


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