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第40回 投資とは極めてパーソナルなものである

投資というものは、投資家個人の個性と切り離す事が出来ません。
成功する投資には哲学が必要ですが、全ての成功している投資家達の哲学は(共通する点も多いですが)詳細に見ると必ず微妙に異なっているはずです。
なぜなら、人はそれぞれ全く異なる人間だからです。世界人口が80億人いるとしたら、80億人全員がそれぞれ全く異なる人間です。ひとりとして同じ人はいない。投資哲学も(原理的に)80億通りあることになります。
投資という行為は、それをおこなう人間の精神の深い所あるいはその人の個性に密接に繋がっています。メンタルやマインドなど、その人の最も根幹となる深い所と不可分の行為なのです。
だからこそ、まず万人共通の『株必勝法』などというものは存在せず、もしそれを謳ったセミナーがあったとしたら、それは詐欺あるいは詐欺的セミナーである可能性が高いと私は思います。
あなたにとっての成功する最適の投資哲学は必ず存在するはずです。そして、それはあなた以外の投資家の哲学とは(共通する点はもちろん沢山ありますが)基本違っているはずです。
あと、場合によっては自分が今現在思う自分自身のことを過小評価していないか疑ってみる事も必要かも知れません。私の個人的感覚ですが、たぶん多くの場合、長期投資を始めたばかりの人は自分自身を過小評価する傾向があるように思います。(たとえばご自分のリスク耐性を低めに見積もって投資額が少なくなるなど。ちなみに短期投資の初心者は逆に自分を過大評価するケースが多いように思います。私は短期投資は全くお勧めしません)
だから、自分はもしかしたら今思っている以上の自分かも知れないという観点は大切です。さらに自分自身というものが(時間の経過とともに)進歩前進する事を信じる事も大切です。自分で自分の可能性の限界を決めつけてしまうと、その限界は(自分以外の外界のいかなるネガティブな存在よりも遥かに強力に)自分の脳の活動を縛り、現実にそれがあたかも自分の本当の限界であるかの様に働いてしまいかねません。
自分自身の可能性を信じ、その上で多くの優れた投資家達の投資哲学を勉強する。そしてその中で自分の心に響くものを取り入れていく。そしてもしも「これだ!」というものについにたどり着けたのなら、その時は思いきり大胆に行動あるのみです!
投資とは、知識や技術やスキル以上に態度であり覚悟であり習慣であり日々自分自身の精神を磨きバージョンアップする、いわば自らのメンタルとマインドを高める修行でもあると私は思います。
だから全ての個人投資家は強く思うべきです。「私は優れた投資家に必ずなる!」と。「私はそうなる運命にあるのだ!」と。
(文: UEDA / 挿絵:αβγ)
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