第57回 ダイ・ウィズ・ゼロについて


書籍『ダイ・ウィズ・ゼロ』は、とても学ぶところのある書籍だと思います。お金を使う事の重要性に目覚めさせてくれますよね。

もっとも本の題名通りダイ・ウィズ・ゼロを実行した場合、現実問題として本当に幸福な余生を送ることのできる人間は少ないでしょうね。

なぜなら、ほとんどの人間という生き物は「減り続ける資産を眺めながら、なかなか幸福では居続けられない」生き物だからです。(たぶん遺伝子レベルで)

だからこそ、資産運用には重大な意義がある。お金を使っても使っても、減るどころかむしろ増え続ける。このような状態が確保できて初めて、人間という生き物は心おきなく「お金を使うこと」を存分に楽しむことができる。つまり、お金を存分に使い人生を楽しむためにこそ、死ぬまで資産を増やし続ける必要がある。

だからこそ世の中(特に若い世代)に「米国株市場平均への長期投資」および「リスクを取ることの重要性」を啓発しなければならない!と私は考えているわけです。

人間の生物学的な特性上「死ぬ時が一番お金持ち」になるのは避けられないし、それで良い、避ける必要など全くない、と私は考えますね。

「お金は冥土には持っていけない!生きているうちに使わなきゃ」と無理に浪費して資産を減らしてしまうと、ある日突然「私が死ぬまでに、私のお金は本当にもつのだろうか?」と不安に苛まれ、その気持ちのまま余生を送らざるを得なくなってしまうかも知れません。こんな事になったらそれこそ不幸な老後だと私は思います。

死後に残る遺産については、遺言書によって書き残しておけば良いのではないでしょうか。子孫に残すなり、寄付するなり。もっともバフェットさんレベルの資産規模なら生前に寄付も最高だと思います。

(文: UEDA / 挿絵:αβγ)


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