現在お買い物カゴには何も入っていません。

「種銭」「軍資金」「投資用資金」など様々な言い方で表現されますが、投資、とりわけ S&P500 などへのインデックス投資においては「投資できる金額の規模がすべて」という極めて重要な一面があります。投資は、その投入資金が大規模になった時、初めて凄まじい資産増大効果を発揮します。
もちろん、最初から大きなお金を持っている人はほとんどいらっしゃいません。だから、こつこつ積み立てて「投資資金の規模を長い期間をかけて少しずつ大きくしていく」というのが最も現実的で正しい具体的手段という事になります。まさに『万里の道も一歩から』です。
さて、では仮に今(株式投資の経験は無いけど)大きな規模の銀行預金をすでに持っている人はどうでしょう?
まあ私なら今すぐ全額 VOO(S&P500に連動する ETF)にして、以上!おしまい!!!です。まぁ最近の米国株市場は過熱が囁かれてますから、もしかしたら2割くらいを金ETF にするかも知れません。でも主力はあくまでも(私なら)S&P500 です。
ただし、株式投資の経験の無い人には、私がするような全額一括投資は勧めません。ご本人のリスク許容度に相応しい分だけ(どれだけかはご本人がご自分で決めるしかない)一括投資し、あとは新NISA その他での積み立て投資を勧めるでしょう。
理由は、大きく投資した直後に運悪く暴落した場合に備えるためです。私ならそのような事態にたとえ遭遇しても、せいぜい「ちっ!」と舌打ちするのみで、後は気にせず放置して、毎日仕事も日常生活も上機嫌で送ることが出来ます。
しかし投資初心者は、リスク許容度が(大抵の場合)まだ途轍もなく低いです。私の目から見ると想像を絶するくらい低い。このため市場が下落した時に、精神的に「下落の恐怖」に耐えきれず、つまり夜も眠れず、日常生活や仕事にも差し障りが出て、ついには(めちゃくちゃ恐ろしいことに)愚かにも『損切り』という最低・最悪の選択をしてしまう可能性があり得ます。
米国株はボラティリティ(価格変動幅)がとても大きい。したがってもしも暴落時に損切りなどしようものなら、とてつもない大損をしてしまいます。
だから投資初心者は、ご自分のリスク許容度をよくよく考えて、少しずつ投資規模を増やしていき、少しずつご自分のリスク許容度を大きく育てていくほうが安全だと私は思います。まぁこの辺は個人差が物凄く大きいので、各自ご自分との対話を通じて決めていただくしかありません。
私は2020年1月に、私なりの『投資の悟り』を得た瞬間、ほぼ全財産を VOO にしました。しかしその直後にコロナ暴落に遭遇しました。すでに私は悟りを得ていましたので「絶対に損切りしてはいけない!」という信念は不動でした。それでも生まれて初めての「数千万円レベルで膨張し続ける巨額評価損」は正直めちゃくちゃ恐かったです。
その後、私が1株も損切りすることなく暴落後の回復期・大上昇期を迎えられたのは本当にラッキーだったと思います。
とは言え、暴落というものは一度でも「損切りすることなく回復期・大上昇期を迎えられる」と、つまり「勇気を持って潜り抜けられる」と、ご自身のリスク許容度が爆上がりします。
現に、その後私は自分のポートフォリオを個別株中心に変えた(つまり取るリスクを大幅に引き上げた)のですが、この結果2022年の米国株市場の弱気相場ではコロナ暴落を越える下落幅に遭遇しました。しかし、この時は(お陰様で)全く気にする事もなく、私は平穏な日常生活を上機嫌で過ごし続けることが出来ました(笑)ちなみに翌2023年、たった1年間で私の株式資産全体は約1.7倍(+70%超)に増えて、これは私にとって新記録でした(笑)
このように、リスク許容度は(損切りせずに)下落体験を重ねると、どんどん大きく、強く、逞しくなります。そして、やがては巨大な投資規模を持っても、平気で下落に耐えられるメンタルが獲得できます。
そして、巨大な投資規模に耐えられるメンタルこそが、株式投資で資産を大きく増やし続けるのに最も大切な必須の『資質』です。この『資質』がないと、そもそも複利効果が得られません。
確かに最初のうちは、株価が下落すると気分が悪くなるかも知れません。不安になるかも知れません。恐ろしくて苦しくなるかも知れません。でもその恐怖や苦しみに耐え忍ぶ経験は決して無駄にはなりません。耐え抜けられさえすれば、みずからの『リスク許容度の爆上がり』という素晴らしいご褒美が得られるのですから。そしてこのご褒美は将来の巨富に直結します。
だからどうか「下落」に対して積極的なマインドを持ちましょう。下落に耐え抜くメンタルをご自分の中に育てていきましょう。
ここで念のために断っておきますが、もしも万一、下落時に耐えきれずに損切りしてしまうと、大損するだけでは済みません。負け犬根性も強化されてしまいます。そしてリスク許容度もさっぱり上がらずじまいに終わります。だからこそ何が何でも下落は耐え抜かねばならないのです!
『高校生でも分かる米国株』の花子先生が常日頃から仰っている「下落上等!」という言葉は、株価の下落に怯えるのではなく、むしろ積極的に立ち向かってやる!という天晴れな心意気を表す本当に素晴らしい言葉だと私は思います。皆さんもどうか心の中で何度も何度も「下落上等!」「下落上等!」「下落上等!」と唱えてみましょう。そして成功する投資家としてのマインドを高めましょう。そして未来において見事に暴落を耐え抜いてください!そしてそして、みずからの投資家としての資質を大きく進歩・前進・向上させてください!そして、そして、そして、必ずやご自分の人生の願望・目標を達成し、成功しましょう!
(文: UEDA / 挿絵:KATO )
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