第69回 全ての非営利法人は基金を持つべきである

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全ての非営利法人は、基金を持つべきです。とりわけ学校法人はそうです。少子化は(少なくとも向こう半世紀は)もう決して変わることの無い時代の趨勢です。この中で、なるべく行政の補助金依存度を減らし、私学としての独自性を堅持し、豊かな教育環境を整え、優秀な教師陣を整えるための永続的保証、それは基金の創設を持って以外不可能だと私は思います。

基金の内訳は、米国株インデックス(S&P500や全米株式)を主軸とし、一部をゴールドETF で運用するのが最適だと私は思います。S&P500は過去30年間の平均年利回りが約10%なので、1億円規模なら、平均年1000万円増えることになります。10億円規模なら、平均年1億円増えることになります。もちろん基金が目標額に達するまでは取り崩しは厳禁です。

いよいよ基金が目標額に達した後は 4%ルールを適用すると良いと思います。毎年4%だけ取り崩す。これなら取り崩しつつも基金はさらに成長し続けていけます。たとえば基金が10億円規模なら4000万円だけ現金化して使う。正にこれぞ自己補助金です! 4000万円あればかなり余裕の経営となるのではないでしょうか。もちろん、お上からの補助金も(もらえる限り)きっちり有難くいただきましょう(笑)

基金の必要な規模は学校によって異なるでしょうし、理事長先生や園長先生の考え方次第でもあります。究極、運用益だけで学校の運営が可能になれば、もはや怖いものなしです。いまからコツコツと育てていけば良い。20歳の社会人1年目の若い人が新NISA で積立投資を始めるのと丸っきり同じです。フレッシュマンになったつもりで長期的に積立投資していきましょう!

教育の仕事は素晴らしいです。この素晴らしい仕事と素晴らしい職場を、高い確率で超長期的に永続させ得る手段こそがこの『基金』なのです。そして正にこの『基金』を建設することこそは、すなわち『学校経営百年の計』を図ることに他なりません。

(文: UEDA / 挿絵:αβγ)


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