日本時間 2026年1月30日午前0時頃(アメリカ東部時間1月29日午前中)からゴールド価格の急落が始まりました。
二日間に渡る急落によって(アメリカ東部時間30日金曜日の終値までの)ドルベースでの直近最高値からの下落率は実に – 15.56%にも及びました。

もしかしたら、今回の急落でショックを受けておられる方々がいらっしゃるかもなので、念のために今回「臨時回」としてのこのブログ記事を掲載し、お伝えしておきます。
今回の急落は投機筋(ヘッジファンド)による「利益確定売り」が主要因だと思われます。特にここ最近、金価格の上昇はすごく極端に加速していましたので「おそらく投機筋が大きな規模で参入し始めたな」と私は感じておりました。彼らが市場に参加すると価格は急上昇します。しかし彼らがいったん「買い」を行った以上は利益確定のための「売り」もまた必ず実行するので、今回のような急落がどこかで起きる事は(ある意味)既定路線だったとも言えます。
つまり今回の急落は、ここ数年来のゴールドのそもそもの上昇要因自体の問題ではないので、やがてはおそらく回復し、ふたたび史上最高値を更新し始めると私は見ています。
もっとも、主にレバレッジをかけて信用買いをしていた人たちには追証が発生しているでしょうから、向こう数日間くらいは彼らが強制決済される事によって、さらにもう一段の下落が進行するかもですが。
さて、一番大切な「ゴールドのそもそもの上昇要因」とはいったい何だったでしょうか? ここでしっかりと確認しておきましょう。
①ロシアがウクライナに侵攻したために、米国はロシアのドル資産を凍結しました。これは事実上の没収状態です。この出来事により非西側諸国がドル資産の大量保有の危険を感じ取り、外貨準備を米ドルからゴールドに乗り換え始めました。
②過去十数年から二十年近く米ドル、ユーロ、日本円などの法定通貨が「金融緩和」の名のもとに大量発行されて続けてきました。このような極端な信用拡大の継続によって法定通貨の信任に対して重大な不安が生まれ始めました。このため世界各国の中央銀行が、外貨準備としての他国通貨を売却し、代わりに現物のゴールドを買い集め始めました。
③ステーブルコイン企業のテザー(Tether Limited)が、自社のコインの裏付けとしてゴールド現物を空前の規模で買い集め始めています。
①は地政学的リスクに伴うもの。②は法定通貨の信任不安に伴うもの。③はそれらを見越した大企業による戦略的買い集め。これら三つの要因は今現在も緩和されるどころかますます深刻化、あるいは未解決、あるいは継続しています。ですので、ゴールドの上昇要因は今もまだ健在だし、今後弱まって行くという将来的な展望も、まだまだ全く見えて来ておりません。したがってゴールドの上昇傾向は恐らくまだまだ続くと私は見ています。
だからゴールドは(米国株市場平均と同様に)あくまでも長期あるいは超長期で買い持ちが正解である、というのが私の見解です。
そもそもゴールドは昔からボラティリティが高い投資対象でした。だから短期的な値動きなどに決して一喜一憂しないよう、今回のような急落の経験を何度も何度も重ねて大きな価格変動( = ボラティリティ)にぜひ慣れていきましょう。
(文: UEDA / 挿絵:αβγ)

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