第90回 お金を増やす能力のない人に未来はない

, , ,

金融庁の調査では 2025年3月末時点、現役世代の新NISA 口座保有率は 24.8%にとどまっているそうです。ざっくり4人に1人ですね。つまり4人に3人はまだ新NISA の口座すら開設していないという事です。今の時代『投資をしない』という選択がどんな結果をもたらすのか。その判断がその人の未来にとって、どれだけ深刻な、というよりどれだけ壊滅的な意味を持つのかを、この記事で私は精一杯論じようと思います。

これからの時代は、世界中で長期に渡ってインフレが継続的に進行することが確実視されています。なぜなら各国中央銀行の通貨発行量( = 紙幣の印刷量)が近年歴史上かつてないレベルで爆発的に増え続けているからです。(参照:『第68回 価値のベースを現金に置く事は間違いである』)このような大インフレ時代においては、お金を増やす能力がない人に未来はありません。

私は過去の複数のブログ記事で「投資する or 投資しないは、もはや選択の問題ではない。投資しないという選択肢などあり得ない」と何度も繰り返し書いてきました。その理由は、「投資しない」という事はすなわち「お金を増やす能力がない」というのと同義であり、これからの大インフレ時代においては(どれだけ頑張って働いて稼いで貯めても)資産を失い続ける運命に陥るしかないからです。

あなたの貯蓄はあなたの未来を支える大切なお金です。しかし、もしもあなたの貯蓄が銀行預金ばかりで投資資産がなかったなら、あなたの大切な貯蓄はこれからインフレによってじわじわとやられ続け、長期に渡って際限なく価値が失われ続けることになります。

今、仮に 3000万円の銀行預金を持つ人がいたとしましょう。この人はしっかり者で、この預金を取り崩すこともせず、さらに今も毎月5万円ずつ積立貯金を続けてもいます。つまりこの人の銀行預金は1年間に60万円(5万円 × 12ヶ月 = 60万円)ずつ増えることになります。したがって1年後、この人の銀行預金の口座残高は 3060万円になっていることでしょう。

しかし、もしも同じ年のインフレ率が年3%だったとしたらどうでしょう?(現実に2024年の年間インフレ率は約3%でした)

1年間のインフレ率が 3%ということは、お金の実質価値が1年間で 3%落ちるということです。つまりもともと100%だったものが 97%になるということです。この結果、この人の銀行預金(新たな積立分を含まない、もともとある分)の実質価値は1年後に、

30,000,000円 × 0.97 = 29,100,000円

このように、この人の銀行預金の実質価値は(額面は3000万円のままでも)2910万円となり、つまりなんと90万円分もの価値( = 購買力)がたった1年間で失われてしまうことになるのです!

この人の年間積立額は60万円です。しかしインフレで消える価値は90万円です。つまりトータルでは30万円分のマイナスです。せっかくの積立の努力が全て水の泡になるどころか、むしろこの人の資産は(一生懸命働いて、一生懸命節約して、一生懸命頑張って積み立てているのに)理不尽にも、そして残酷にも、情け容赦なく減り続けて行ってしまうのです。将来のために今お金を使うのを我慢して(血のにじむような思いで)お金を積み立て続けているというのに!

だからこそ全ての人々にとって、投資しないという選択肢は絶対にあり得ない! この事実を私は何度も何度も、繰り返し繰り返し、ここのブログで訴え続けてきました。しかしこの記事の締めくくりとして、もっと強く、もっとはっきりと、心の奥底から断言し、最大音量をもって今ここに警鐘を鳴らしておきます。

お金を増やす能力がない人、すなわち投資しない人に残念ながら未来はありません。

(文: UEDA / 挿絵:αβγ)


“第90回 お金を増やす能力のない人に未来はない” への1件のコメント

  1. Sのアバター
    S

    キレキレな文が訴えてくる内容をより強調してて読み応えありました!最後の締めくくりもさすがです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP